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TOP 1.日韓新時代 2.構 想 3.効果・活用 4.路線・施工 5.工費・工期 6.建設財源 7.運 営 8.経済妥当性 9.進め方
3.トンネルの活用効果と活用方策

3-1.トンネルの利用方法
3-2.走行形式ー実行可能な案
3-3.カートレイン方式でハイウェイトレインを実現

船による日韓間の貿易
飛行機による日韓間の貿易

日韓トンネルによる新たな交通手段 3-1.トンネルの利用方法

 トンネルが出来上がると人や貨物、車の交流が盛んになります。船や飛行機に乗るよりもトンネルを利用したほうが早く、しかも安く往来できるとなれば、トンネルが完成すれば飛躍的に往来が盛んになることは間違いありません。青函トンネルや英仏海峡トンネルをみても船や飛行機よりも有利な荷物や貨物というものが必ずあります。


300km以上700kmまでが特に利益を受ける一方、人間の移動という点から考えますとトンネルを中心に300~700km位のところが最も影響が大きく且つ裨益します。現在は日本と韓国の間のトンネルですが、将来は北朝鮮を経由して中国とも結ばれるということから、物流面からみても飛行機よりも大量に、しかも安く貨物を送ることができ、また、船より早く送れるトンネル輸送は非常に効率が良いと考えられます。日韓トンネルは物流を主体とし、そこに車と人の流れが載るという性質をもつと考えられます。


日本の新幹線
韓国の高速鉄道KTX
3-2.走行形式 - 実行可能な案 
トンネルの中を何が走るかについては、鉄道、自動車、リニアモーターカーなど選択肢はいろいろありますが、実際に実行可能な案を作らなければなりません。そのためには、青函、英仏で既に経験済みの鉄道トンネルとするのが適切で、現実的には車を積んだシャトル列車と貨物コンテナー列車に加え、新幹線とKTXが相互乗り入れするトンネルが想定されます。リニアモーターカーは高速走行や勾配の強い区間の走行も可能で発想としては面白いですが、未だ実験段階のため海底トンネルで大丈夫という実証がまだありません。
 車での輸送は近年、電気・水素自動車の実用化、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)の連携による自動車の安全制御や各種点検項目のモニタリング機能向上などが急速に進み、かつての運転者の心理上の負担、排気ガスの処理などの課題は解消しつつあり、さらなる技術革新を期待できます。長距離、大水深下のトンネル空間での安全・安定・高速・大量輸送を考慮し、車を列車に載せたカートレインでトンネル内を往来しトンネルの出入り口付近で車を解放する、いわゆるハイウェイトレインという考え方を提案しています


貨物列車


英仏海峡トンネルのカートレインが参考となる
3-3.カートレイン方式

道路としての機能は、シャトル列車により航送すれば充分使命を果たすことが可能であり、道路の代替機能は殆ど実現できます。日韓トンネルは人と貨物の両方の交通需要に対応できることが大切で、英仏海峡トンネルでその効果が実証済みのカートレイン方式のシャトル列車をトンネル部分に走らせ、道路機能を併せ持つ鉄道トンネルとすることが現実的と考えられます。この列車はハイウェイトレインとして新幹線並みの速度で走行することが可能であり、大きな時間短縮効果が期待できます。
英仏海峡トンネルのシャトル列車は、1994年から2016年までの22年間に、総旅客の55パーセントに相当する2億1,600万人の旅客と、2,500万台のトラック、総貨物の89パーセントに相当する3億2,000万トンの貨物を運んだ実績があります。
 (上図の一部はChannel Tunnei Trainsより)

                  
疾走するシャトル列車

 英仏海峡トンネル内を走行するシャトル列車
 
NEW 英仏海峡トンネルの10年間の輸送実績(2007年~2016年)


 

 年間2千万人の旅客と2千万トンの貨物が英仏海峡トンネルを往来している。その約半分をシャトル列車(カートレイン)が担っている。


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