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| 梁山断層の既存資料収集整理調査 |
2014年4月 特定非営利活動法人日韓トンネル研究会
第Ⅰ編:調査目的・方法・結果
1.調査目的
梁山断層は、朝鮮半島南東部に存在する活断層である。この断層は、日韓トンネルの韓国側起終点と予想されるコジェ(巨済)島や釜山市の近郊にあるため、設計・施工上で注意を要すると見られている。本研究は、梁山断層の特徴を把握するため既存資料をとりまとめたものである。
2.調査方法
Step1:梁山断層について記述がある資料を収集した。収集した資料は以下のとおり
・日本語資料=17点、韓国語資料=13点
Step3:抜き出した記述内容の要点を箇条書きにした。
Step4:箇条書きにした要点を以下の項目別に分類した。
1.位置
2.規模
3.外観
4.性質
5.活動度
6.確実度
7.梁山断層の海域延長部
8.梁山断層と日韓トンネルの施工
9.詳細構造
10.活断層および活性断層の定義
11.活断層か否か
12.朝鮮半島の地震
13.梁山断層に関する地震
14.対馬海峡の地質構造
15.梁山断層の成因
16.梁山断層と原子力発電所
17.梁山断層と防災
18.梁山断層付近でのトンネル施工例
19.蔚山断層
20.釜山―巨済連結道路事業でわかった該当海域の地質
21.日韓トンネルの釜山・対馬間の地質検討
22.日韓トンネルの技術的可能性
3.調査結果
調査で得られた梁山断層に関する情報をもとに下記の報告書を作成した。
①第Ⅰ編:調査目的、調査方法、調査結果
②第Ⅱ編:収集した資料(表-1,表-2)
③第Ⅲ編:
④第Ⅳ編:梁山断層関連の図表・写真
第Ⅱ編:収集した資料
収集した資料は、表-1、表-2の通りである。
表-1 梁山断層関連収集済み資料リスト(日本語)
| 番号 | 名 称 | 発行元・形態 | 発行年月日 | 頁 |
備 考 | 図表 |
| に01 |
Korea地域の地震・火山活動と東アジアのテクトニクスス | 山市民新聞 |
2011年4月5日 | 1 |
研究要約 | |
| に02 | 市民団体「梁山断層、古里原発団地の再検討」を要求 |
蔚山労働ニュース |
2011年3月17日 | 3 |
新聞記事 |
|
| に03 | 朝鮮半島の地震、2009年は観測史上最多の60回 | 朝鮮日報 |
2010年1月18日 | 2 | 新聞記事 | 有 |
| に04 | 韓国南東部・蔚山断層帯び北部の古地震活動 | 活断層研究25 147-152 2005 |
2005年5月30日 | 6 |
論文 |
有 |
| に05 |
鳥取地震から五十年 |
尾上和夫(京都大学教授(地震学) | 1993年 | 1 |
地震・断層研究の回想 | |
| に06 | 韓半島―日本列島広域地震観測 | 科学研究費補助金データベース | 1992年6月 | 2 |
尾上和夫 地震研究の要約 |
|
| に07 | 韓国南東部の活断層系における大地震再来時間の評価 |
科学研究費補助金データベース | 1994年 | 2 |
尾上和夫 梁山断層研究の要約 | |
| に08 | 原発の監視と産業振興を分離せよ | 朝鮮日報(日本語版) | 2011年3月14日 | 1 |
新聞記事 | |
| に09 | M7の地震が韓半島を襲う可能性も | 朝鮮日報 |
2011年3月25日 | 1 |
新聞記事 | |
| に10 |
韓国における活断層調査の成果と今後の展望 | 活地球圏セミナー レポート |
2 |
レポート | 有 | |
| に11 | 韓国に地震が起こる可能性について |
ネット掲示板 | 2011年3月21日 | ネット記事 韓国近海の地震研究のブログ | 有 | |
| に12 | 韓国の原発の立地と韓国の断層 | ネット掲示板 | 2011年4月26日 | ネット記事 断層研究に関するブログ | 有 | |
| に13 | 対馬海峡をめぐる白亜紀・第三系の地質学的問題(その2)井上英二 |
論文 | 1982年 | 16 |
井上英二、論文。梁山断層の海底部推定線あり | 有 |
| に14 | 韓国梁山断層の第四紀後期の活動性 |
論文要約 | 1981年 | 1 |
佐藤比呂志、論文要約 | 有 |
| に15 | 梁山断層延長部の位置検討 |
日韓トンネル既存資料整理・再解析業務 | 2003年3月 | 9 |
国際ハイウェイ建設事業団 | 有 |
| に16 | 対馬で震度3以上の地震 |
対馬新聞社 |
2012年3月9日 | 9 |
新聞記事 | 有 |
| に17 | 梁山断層延長部の位置検討 | 日韓トンネル既存資料整理・再解析業務 | 2003年3月 | 9 |
国際ハイウェイ建設事業団 | 有 |
表-2 収集済み資料リスト(韓国語)
| 番号 | 名 称 | 発行元・形態 | 発行年月日 | 頁 | 備 考 | 図表 |
| は01 | 梁山地震と原発被害の退避策はあるか? | 梁山市民新聞 | 2011年4月5日 | 2 | 新聞記事 | |
| は02 | 折れた地殻 梁山断層 | ハンギョレ | 1997年7月17日 | 1 |
新聞記事 | |
| は03 | 原子力発電所と活断層は果たしてどんな関係か? | ブログ | 2008年9月18日 |
2 |
図表写真なし 韓国水力原子力(株)のソースによる |
|
| は04 | 地震 | ウィキペディア | 10 | 韓国の地震史等 | ||
| は05 | 蔚山市サンチョン里一帯に発達する南部梁山断層の断層帯分類と地質構造的特性 | 地質学会誌 第45巻 第1号P.9-28 | 2009年2月26日 | 20 | 論文 | 有 |
| は06 | 韓半島の地震学的環境と地震発生の可能性 | 韓国科学技術団体総連合会編 | 2011/3/23 | 34 | PPT | 有 |
| は07 | 断層帯トンネル掘削時の安全性確保に関する研究 |
16 |
出典不明 PPT | 有 | ||
| は08 | 梁山断層 |
釜慶大環境地質科学 | 1 |
研究結果の要約 | 有 | |
| は09 | 梁山断層帯が活動すれば国家経済が麻痺 | ハンギョレ | 1997年7月17日 | 2 | 記事 図表写真なし | |
| は10 | 地震帯 露出したヨンウォンダムと東海岸の原発は果たして安全か? 韓半島は地震の活動期に入った |
東亜日報マガジン |
1999年4月号 |
10 | 論文 | |
| は11 | 本当に安全か?憂慮重なるクムソントンネル | MKニュース |
2009年2月19日 | 2 |
ニュース | |
| は12 |
水面に浮上した韓日トンネル30年の議論が仕上がる |
週刊朝鮮2043号 | 2009年2月17日 |
5 | 記事 対馬釜山間の致命的な問題、梁山断層 | 有 |
| は13 | 韓日トンネルと東北アジア統合交通網構築のための基礎研 | 225企画研究(釜山発展研究院) |
2009年5月 | 13 | 釜山発展研究院 釜山―巨済島間連結道路建設時の地質調査項目を掲載 | 有 |
第Ⅲ編:梁山断層の概要
収集した資料から22項目別に要点を抽出した。また梁山断層の概要(PPT)を作成した。
1.位 置
・ 韓国でも慶尚道を中心に活断層が5本ほどある。(に3)
・ 韓半島の南東部に位置する梁山断層。(に14)
2.規 模
・
梁山断層はNE-SW系の断層で陸上部のみの総延長でも約200Kmにおよぶ韓国第一級の断層である。(に15)
・
韓国南東部の梁山断層は、ほぼ北北東―南南西方向に約200kmにわたって走り、顕著な破砕帯を伴っている。(に7)
・
梁山断層:全長約200km、北北東―南南西走向・ほぼ垂直の傾斜である右横ずれ断層(に10)
・
梁山断層は陸上部では200km海底部を含めると延長1000kmに及ぶ大規模な横ずれ断層である。(に14)
・
ともかくユン教授は日本海の活性断層が地震を起こした場合、内陸の密陽までその影響圏に入ると言う。彼はその根拠として、最近、慶南の密陽市のタンジャン面のコレ里旧石器遺跡の発掘現場でヴィルム氷期(約7万〜1万年前)に断層運動を起こした活性断層を見つけ出した。このことはそこまで地震の影響圏に入っていることを示唆するものだということだ(断層の地図を参照)
(は10)
3.外 観
・ Yugye-riからBogyeong-saにかけて顕著な断層地形をみることができる。(に15)
・ 地形的にも顕著な断層であることから、断層としては有名である。
・ 活断層は南東部梁山活断層東側周辺域が顕著である。(に1)
・ 断層は地塊が壊れた面であり、周辺地域よりも弱い部分であるため、地形的に谷になることもあり、比較的一定した直線になることもあり、道路として使用されている場合も多くある。例えば、活動しているか非活動なのかで多くの議論が交わされている梁山断層の場合も、慶南の梁山から慶州まで京釜高速道路が敷かれています。(は3)
4.性 質
・ 右横ずれ運動の卓越した断層運動が推定される。(に14)
・ 全体の変位成分は右横ずれである(に15)
・ 釜山、蔚山、浦項市などが位置する韓半島南東部の海岸の地塊が台湾方向に向かって35Kmも滑ったのである。(は2)
・ その過程で洛東江の河口堰―梁山―慶州―ヨンドク―ヨンヘ―厚浦―蔚山を経て海まで続く長さ200Km以上の巨大な梁山断層が造られた。大地が割れた深度はよくわからないが、地質学者によれば地震の資料分析から少なくとも地下10Kmまで地殻が割れたと見ている。(は2)
5.活動度
・ 上下方向の平均変位速度を求めると、0.07〜0.03m/千年となる。この値は梁山断層の平均変位速度の下限を示す。(に14)
・ 梁山断層の北部(慶州・蔚山方)では南東傾斜45°の逆断層、平均変位速度(鉛直)0.04〜0.05m/千年、最新活動時期は2400〜2000年前(14C年代値)で低位段丘面を切断する活動で、南部(釜山方)は右横ずれ断層、平均変位速度(鉛直)0.02〜0.03m/千年、平均変位速度(水平右ずれ)0.05〜0.1m/千年で20〜50万年前の中高位段丘面を切断する活動を行なっている。日本の活動度の基準では梁山断層の鉛直変異速度は活動度C級に相当する。北部での水平方向のずれ量が不明であるが、仮に3倍としてもせいぜいB級までにしかならない。日本の主な活断層(中央構造線断層系・根尾谷断層系・阿寺断層系・跡津川断層系などいずれもA級)に比べ、梁山断層の活動度は低いといえる。(に15)。
・ 多くの部分(セグメント)により構成されていると考えられ活動度の高い区間、低い区間が存在する可能性もある。(に15)
6.確実度
・ 断層の明瞭さを示す確実度でみると、梁山断層は低位段丘面を切っているため断層地形はかなりはっきりしており確実度は最高ランクの「1」に相当する。(に15)
7.梁山断層の海域延長部
・
実際に慶尚北道蔚珍の東80kmの海底では2004年5月にマグニチュード5.2の地震が、また北東45kmの海底では82年にマグニチュード4.7の地震が発生している。(に8)
・
1991年7月26日から8月25日まで、梁山断層の北部14箇所に短周期地震計をおいて高感度観測を実施した結果、梁山断層と周辺の断層にも微小地震が起こっており、釜山の南方沖の海峡にも比較的活発な地震活動があることがわかった。(に6)
・
迎日湾(浦項のある)から北に向かってN-S系統の褶曲軸と断層が多数存在する。これらの断層のいくつかは慶尚盆地南東部をNNE-SSWに走る断層群に連続すると見られる。しかし梁山断層そのものの東海岸沖への延長がこれらの報告では明確でない。海岸線近くの大陸棚を海岸線沿いに北上するのであろうが、あるいは第17図の断面図の左端の断層とその周辺の擾乱帯が梁山断層(そのものではないにしても)に関係があるのではないかと考えられる。(に13)
・
Lee(1974)は梁山断層が南に伸びて済州島東を通過し、東シナ海の大陸棚外縁付近を通って台湾東岸に至る大構造線と推定している。(に13)
・
梁山断層は陸上部では200km海底部を含めると延長1000kmに及ぶ大規模な横ずれ断層である。(に14)
・
海域延長部に断層があるか、どこまで延長されるか、については明確な成果は得られていない。計画ルートを検討する上で、梁山断層の南西方延長部がどこまで伸びているかについて把握しておく必要がある。該当する海底部の地形をデジタル解析した結果、微細な谷地形の多くが連続したリニアメントとして認識される。梁山断層の延長部に微細谷の連速的な配列が認められ、しかもこの微細谷の列は、梁山断層の陸上部南西端から始まり、断層の位置と一致している。また等深線とほぼ平行な方向に配列しており、水の流れ(例えば河川水の流路)等で形成されたとは考えづらい。断層変位地形、または断層組織地形のいずれかを反映している海底地形であると考えられる。そこで、この微細谷の連続配列を断層に関連するリニアメントとして解釈すると、梁山断層の陸上部南西端から海域部へ約60kmの距離を延長部として認識できる。これはあくまでも地形からの概略位置推定であるので、今後、音波探査などの実施もしくは実施データを入手して断層の詳細位置や幅を検証する必要がある。(に15)
・
釜山南方の南北方向リニアメントが果たして梁山断層なのか、別の理由によるものか、詳細は不明である。ただ、この付近では海底に谷がない(というより、対馬西沖の谷→海盆へとむかって単調傾斜でふかくなってゆく)のが普通であること、そのなかで梁山断層の延長であってもよい位置に、周囲より地形的に低い場所が列状に連なっていることは興味深いと言える。
・
ただ海底トンネルが断層帯を通過することが障害物だ。構造線と断層帯では断続的に地震が発生するからである。対馬の北西側には、対馬〜五島地質構造線(TGTL)が島を覆う形で広がっている。特に対馬から釜山に行く路線を採択する場合、致命的な問題にぶつかる。釜山沖で慶北の浦項方向に伸びる大韓海峡海底断層、梁山断層とも二重にぶつかるからである。(は12)
・
超大型ドリルを利用して無理に海底トンネルを掘削すると、海底地震による津波のような自然災害を引き起こしかねないというのが専門家たちの見解である。釜山、慶尚南道の沖では、気象庁地震観測データがとられた1978年以来、全35件の海底地震が発生した。韓国地質資源研究院のイヨンス博士は「海底トンネル工事中に岩に水が入ると岩の内部の圧力が変化して地層が不安定になりうる」と述べ、「工事に先立って徹底した地質調査が先行されなければならない」と述べた。(は12)
・
しかし、トンネル掘削と地震との相関関係を見つけるのは難しいという意見もある。韓国地質資源研究院の地震研究センターのチョチャンス博士は、「断層帯近くのダムのような大型構造物ができると、その周辺地域の地震を誘発したという報告があるにはあるが、トンネルは掘る断面が極めて小さいので、地震を誘発するか疑問」と述べた。大宇建設のシンヒョンヨウン主任研究員も「超大型ドリルといっても口径が15mに過ぎない」とし 「その程度の穴は、地震発生に影響を与えない」と語った。(は12)
・
また釜山付近には海域に延びた巨大な梁山断層があり注意を要する。四番目、縦断線形設定時に未固結層から100m以上下回るようにし、固結~未固結層では、50m以上下回るようにする。(は13)
・
この区間の海洋地質探査記録は、釜山新港と釜山~巨済間の連結道路施工時に釜山と巨済島の陸上区間の調査と地質調査資料が一部存在するが、その資料を基に全体の海上区間の地質を類推するのは現実的には不可能である。従って、今後、地質調査を通して正確な海底地質構造の把握が要求される。(は13)
8.梁山断層と日韓トンネルの施工
・深さ500m以上の軟弱な第四紀層が第三紀層と接している対馬西沖と比較すれば、断層破砕帯の存在はあったとしても相対的に施工上問題となることはない。逆にいえば、日韓トンネルにおける施工上の切所が対馬西沖断層の突破であることはかわりがない。(は15)
・韓国側の音波探査が望まれる。しかし、日韓トンネルの建設において、トンネルの施工上の切所を考える場合、それが対馬西沖断層となることはかわりがない。(は15)
・建設時および営業時の地震の影響としては、直接変位が加えられることが懸念される。平均変位速度が実はよくわからないがシールドトンネルにとって問題となる変位量に達する可能性はある。場合によっては、縦断線形を工夫して海底面近く・軟らかい地層中にシールドトンネルを設置することが考えられる。変位が軟弱層中で多数の微小断層に分散されること、シールドトンネルに変位が達しないことを期待するものである。ただこの場合、シールドトンネルの軸方向剛性を高める必要がある。(は15)
9.梁山断層の詳細構造
・
この研究では我が国の代表的な走向移動断層である梁山断層の南部地域に属するサンチョン里一帯にについて線形構造および地形分析を実施し、梁山断層を横切って流れるサンチョン川の支流を中心にした精密地質調査を元に梁山断層の断層帯を分類し地質構造を分析した。研究地域は、梁山断層を中心に西側の地塊と東側の地塊が地形および地質学的な違いを明らかに示している。研究地域での梁山断層は強い閉鎖作用が起こり、剪断帯が発達する幅20m内外の断層コアを中心に小規模な断層、褶曲、断裂および細脈が発達する断層損傷帯が両側に各々200m、450m内外の幅で発達する大規模断層帯を呈している。また断層コアと東側の断層損傷帯の境界部には小規模な剪断帯と断層損傷帯が反復的かつ漸移的変化を示す約140m内外の混合帯が発達している。梁山断層の断層帯で発見される剪断帯、小規模断層、褶曲および細脈などの構造要素から導き出される梁山断層の運動特性は右方向の走向移動が優勢で、逆断層性の断層運動があったことを示唆している。特に梁山断層の付随断層であるカチョン第一断層を境にして、この断層の西側に発達する未固結堆積層に存在する「ヨク?」に対する長軸方向の分析の結果、断層周辺部では断層面と並行して垂直に回転した特性を見せており、この堆積層が堆積した後に逆断層性の断層運動があったことを示唆している。今回の研究を通じて既存の小規模断層を対象として確立された断層帯の分類法が梁山断層のような相対的に規模が大きな断層帯の分類においても比較的よく適用されることが確認された。またこのような大規模断層の断層帯のなかに発達する地質構造の特性を明らかにすることは、主断層の運動史および運動特性を明らかするにあたり非常に重要であることを示している。キーワード:梁山断層、走向移動断層、逆断層性、断層運動、断層帯、断層壁、断層損傷帯、混合帯(は5)
・
リュ・チュンリョン(2002)は、研究地域で梁山断層の破砕帯の幅が数百mに達し発達していると主張し、サンチョン川の地塁にそって確認された両側の断層損傷帯は各々200mと450m内外の幅で発達していると確認した。(は5)
・
トンネルの壁にひびが入ったまま貫通式を開催したことが明るみになった。KT Xの大邱-釜山区間のクムソントンネルについて今後も大小の事故が発生するかもしれないという指摘が相次いでいる。19日、釜山環境運動連合によると、金井トンネル区間は、東莱断層帯と梁山断層帯に属する活性断層が密集しており、トンネルが南北方向に断層帯と並んで掘られており全区間が断層活動の影響を受けることが分かった。(は11)
・
釜山環境運動連合のクジャサン代表は、「いっそトンネルが断層帯を貫通すると貫通部位だけ安全対策をとればよいが、並んで進んでいった場合は、どの部位でまた事故が起きるかも知れない」とし「クムジョントンネルは設計から間違っている」と主張した。ク代表は、「近いうちに民間調査団を構成して事故原因を把握し、必要であれば政府に共同調査を要求する計画」と述べた。政府と鉄道施設公団が難工事区間に選んだ金井トンネルの貫通を促進するために、急いで貫通式を挙げたのではないとの指摘も提起された。(は11)
10.活断層および活性断層の定義
・
現在わが国では原子力発電所の敷地適合性を評価する際に、米国原子力規制委員会の基準に基づいて断層が3万5000年以来1回動いたとか、あるいは50万年以来2回以上動いた断層が活性断層であると規定している。(は3)
・
断層運動は運動時期により活性断層か活性断層でないかを区分する。(は3)
・
活性断層とは、現在継続的に変位が起こったか、あるいは近年の変位が起きた断層のことです。否活性断層とは地質学的時間でみて遠い昔に断層作用が起こったが、それ以上の変位が起こらない断層のことだ。(は3)
・
地質学会では、米国のカリフォルニア湾のセンアンドレアス断層のように、現在動いている断層を活性断層と区分している。しかし、我が国は地質学的にプレート境界に相当せず、プレート内部に位置しており、地震活動は激しくなく、地質的にも活性断層と主張するにはまだ無理があるわけです。これに関しては、今後より多くの研究が行われた後、総合的な検討プロセスを経て結論が下されるでしょう。(は3)
・
現在わが国では原子力発電所の敷地適合性を評価する際に、米国原子力規制委員会の基準に基づいて断層が3万5000年以来1回動いたか、あるいは50万年以来2回以上動いた断層を活性断層であると規定しています。(は3)
・
活性断層とは動く可能性が、地震が起こり得る断層のことである。学界によりいろいろな基準と主張があるが、現在原子力との関連では3万5千年以内に一度動いたとか、50万年以内に2回動いた断層をいいます。(は3)
・
さらに、釜山を含む東南地域の断層についても、活性断層(過去3万5千年の間一度、または50万年以内に2度以上の動きがあった断層)かどうかの議論が多い。
・ 現在、我が国の活断層は、核廃棄物処分場に選定されたが取り消されたクルオプドで発見された4つだけだ。我が国は米国の基準に基づいて、活断層を3万5千年以内に1度または50万年内に2度以上動いた断層と定義している。一方、日本は新生代第四期に活動した断層はすべての活断層と定義する。(は9)
・ したがって、資源研究所が80万年前に動いたと認定した梁山断層帯の断層は日本式の定義に従えば、活性断層だが、米国と韓国の基準ではまだ活性断層ではない。(は9)
・ しかし、中国地震局が81年に発刊した「中国と周辺地域と海域の活動構造図」では、日本海南部沖の海底断層を顕著な活断層として、梁山断層は比較的顕著な活性断層と表示されている。日本の活断層研究会が92年に作成した活断層図もやはり大韓海峡(対馬海峡西水道)と日本海の西南部に活性断層が存在といると明らかにしています。(は9)
・
地震の大きさを表すために使われる等級基準としては、規模(マグニチュード)と震度(intensity)がある。規模は専門家が主に使用する用語で、地震により放出されるエネルギーの量を基準に設定される。規模を測定するいろいろな方法の中から1935年アメリカの地震学者リヒトー教授が提案した基準(リヒトー規模あるいはリヒトー等級で1から9まである)が普遍的に使用されている。(は10)
・
一方、震度は、地表場で人や物体が感知した地震の被害をその程度によって評価する基準だ。アメリカと日本などを除いた大部分の国ではMM震度(推定メルカリ震度)で表記する。MM深度は1(適切な環境でだけ地震を感じる)から12(あらゆるものが破壊される恐ろしい雰囲気)まである。(は10)
11.活断層か否か
・
梁山断層の主要活動時期は、白亜紀から第三紀とされているが、その第四紀後期における活動性については不明のまま残されていた。
・
新生代に数度の活動があったことが知られている(に15)
・
この地域の第四紀後期の断層活動はかなり活発である。(に1)
・
韓国南東部の梁山断層と蔚山断層の第四紀後期における活動性が次第に明らかになってきた。(に4)
・
岡田が1994年に梁山断層の第四紀における活動に着目し、これが活断層であることを報告して以来、韓国において活断層に多くの注目が集まるようになった(に4)。
・
蔚山断層の活動履歴は1)東側隆起の逆断層で、断層面の傾斜は約30度である。2)活動時期及び回数:過去3万年間に3回の活動が推定され、AT降下以降(2.5万年前以後)に2回活動している。3)1回の平均的変位量は上下変位約0.8m、ネットスリップに換算して1.6m程度であったと推定される。(に4)
・
韓国東南部の梁山断層に微小地震が発生していること、断層を横切る掘削調査によって第四紀層のズレが存在することが分かり、韓国で初めて活断層が発見された。(に5)
・
梁山断層が活断層である可能性がはっきりして、空中写真と地形図解析と現地調査をした結果、梁山断層はこの20〜30万年の間にずれを起こした、すなわち大地震を起こしたという確実な証拠が見つかった。将来また大地震を起こす活断層であるということになる。どの程度の周期でどの程度の規模でおこるかは高感度地震計の常時観測網を作り、10年以上の観測を続けなければならない。日韓協力で基本的な調査を済ませておく必要がある。(に6)
・
右横ずれ運動の卓越した断層運動が推定される。(に14)
・
梁山断層は日本海が形成される前の約4千万年前の新世代初期にできた。(は2)
・
梁山断層の運動史の研究から、梁山断層が始新世以降、少なくとも3回の走向移動運動と2回の傾斜移動運動をしたことを提示した。梁山断層内の第四紀の断層活動については地形的分析とトレンチ調査、地質調査を通じて第四紀後期の断層運動が報告された(岡田等1994 他)(は5)
・
教授は続く85年「三国史記」などの資料を分析し、梁山断層帯で大きな地震が何度も起きたと主張した。彼は「過去2千年の間の梁山断層帯がある慶尚盆地は529回(20世紀の観測地震93回を含む)にもなる地震が発生した地震頻発地域"と述べている。(は9)
・ 特に779年、慶州で発生した地震は、規模が非常に大きく、家が破壊され、100人ほどが死亡したのだ。また、1643年7月24日に蔚山の近くで発生した地震は、韓半島で最も大きな規模の地震で、大邱(テグ)·安東(アンドン)·金海などの城郭や烽火台が崩れたところが多く、蔚山(ウルサン)で大地が裂けて水が湧き出たと記録されているということだ。(は9)
・ 岡田教授は「20〜30万年前に地震で断層が動いたものと推定される」とし、このことから断層がアクティブであると主張している。しかし、先月、この地域を再び調査した資源研究所は、「80万年前に活動した断層」と反駁した。(は9)
・
梁山断層の活動性がどうかを巡って15年間だらだらと続いてきた議論が、最近、新たな局面を迎えている。(は9)
・
中国の場合、古代の人々はすでにBC 1000年ごろに起きた地震の記録を残したが、地震学者たちはこれを重要視して地震研究に取り組む。一方、韓国の地震学者らは、意図的であれ意図的でないにしても、韓国で起こった歴史地震を無視しているのだ。(は10)
・
慶州地震と活性断層。しかし、韓国資源研究所の調査報告書について、ソウル大のイギファ教授と韓国教員大学のキョンジェボク教授のチームは最近、「梁山断層帯は活性断層に間違いない」と真正面から反論した。(は10)
・
キョンジェボク教授は、韓国資源研究所が作成した報告書の内容を細かく批判した。まず、資源研究所側は、梁山断層の場合、温陽の村のサンチョン里地点の断層年齢などを調査した結果、50万年以内に1回程度の断層運動を示唆することから原子力法上の活性断層ではないと述べた。特にサンチョン里地点の断層は、カナダのメクマスト大学に依頼して絶対年代を推定した結果84.4万年、62.2万年、41万年前後だったとのこと。しかしキョン教授は絶対年代測定方法に問題があると反論する。(は10)
・
「断層活動の年代を測定するということは断層内の物質(断層ガウジ物質)を採取して、いくつかの技術的な方法で絶対年代を追跡するが、韓国の場合、断層内物質の量が非常に貧弱で、断層運動が一体何回あったのかを正確に把握しにくいという特徴がある。特に最近発生した断層の年代を明らかにするには限界があることを外国の学者たちも認めている。(は10)
・
韓国と日本の学者チームがサンチョン里地点の航空写真、野外調査、トレンチ掘削調査、断層ガウジ物質を調査した結果は、資源研究所側とは異なり、活性断層と関連した証拠が鮮明になった。梁山断層の最後の活動時期も約10万年以内であり、活性断層であることを示しているが、これもやはりガウジ物質の試料不足のため、さらに研究する必要がある (は10)
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一方、キョン教授は京都大の岡田教授とソウル大のイギファ教授のチームと一緒に蔚山断層系の北部であるチョンブク面一帯でトレンチ調査(trench excavation)した結果、約10万年以内に形成された活性断層であることを立証したと言う。
(は10)
・
しかしキョン教授はこのような地質学的論争よりは、実際に歴史時代にあった断層運動を注目しなければならないという。彼は「梁山断層が活性断層ではないという論理を広げる学者たちが「三国史記」などの歴史書に記録された慶州地震に全く言及しないのは問題だ」と主張する。慶州地震はわずか2000年前に梁山断層帯の一帯で起きたもので、我々の先祖たちがその現場をありありと目撃し、記録に残したものだ。梁山断層が活性断層だという証拠として、これよりも確実なことはないというのがキョン教授の主張だ。(は10)
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ユン教授の主張は、中国地震局が81年に発刊した 「中国および周辺地域の海域の活動構造図」でも裏付けられている。ここでは日本海南部沖の海底断層を顕著な活性断層として、梁山断層は比較的穏やかな顕著活性断層と表記している、というもの。日本の活断層研究会が92年に作成した資料もやはり対馬海峡西水道と日本海の南西部に活性断層が存在すると述べている。
(は10)
12.朝鮮半島の地震
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現在の韓国の地震活動は日本に比べてずっと低い(に1)
・
韓国の地震は歴史的には地震活動16〜17世紀を中心としてかなり活発な活動もあり、大きな被害地震も発生している。(に1)
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地震活動が3,4世紀くらいの間に集中して起こるといった非常に特異な起こり方をしている。(に1)
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朝鮮半島でも昨年1年間に60回の地震が続き、1978年の観測以来最多を記録した。(に3)
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人に感じない無感地震だが、専門からは「韓国でもマグニチュード6以上の大地震がいつでも起きうる」との見方が相次いで示されている。(に3)
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気象庁によると、昨年韓半島で発生した地震は最近10年間(1999-2008年)の平均41回を19回上回る60回だった。このうち有感地震は10回だった。(に3)
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日本のようにプレートの境界部分に位置している場所では、マグニチュード以上の地震が活断層1本当たり100年から1000年に1回起きる。これに対し、プレート内部で同規模の地震が起きる頻度は1000年から1万年に1度だという。(に3)
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理論的には、マグニチュード6以上の地震が韓国で起きる頻度は1000年から1万年に1度だという。(に3)
・
地震観測が始まったのは78年以降で、韓半島で起きた最大の地震は80年1月に平安北道の義州・朔州・亀城地域で起きたマグニチュード5.3の地震で、観測史上では韓半島でマグニチュード6以上の地震が発生した記録はない。
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歴史地震による韓国の地震活動は、現在は低調であるにもかかわらず、かなり活発な時期があったことが知られている。(に6)
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韓国政府の原子力関係者は1978年に地震の計器観測を開始して以来、マグニチュード5.2を超える地震はなく、現在の原発の耐震設計で十分だという立場だ(に8)
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韓半島は地質構造上、隣国の日本、中国に比べ地震に対して安全とされているが、マグニチュード.6.5―7クラスの強い地震が起きる可能性も完全には否定できないという分析が発表された。(に9)
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韓国地質研究院のチ・ホルチョン博士は「韓半島のこれまでの地震の記録や地質構造などから推測するとM6.5以上の地震が起きる可能性はある」と語った。またメルカリ震度階級9と6.5から7の間になると説明した(に9)
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最近、我が国でも地震の回数が急増しており、韓半島は決して地震安全地帯ではないと憂慮されている。(は8)
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最近の微小地震も活断層は南東部梁山活断層東側周辺域で活発。(に1)
・
歴史上の文献には「慶州地震で100人余りが死んだ」(799)という記述があり、大地震が起こったと見られる資料が残っている。(に3)
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韓国の多くの断層のうち、東海岸に沿う梁山断層が大地震を将来起こすかどうかは、最近韓国の専門家の間で論争が続いている。
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韓国地質資源研究院の公式見解によると「これまでの地震記録を分析すると、マグニチュード6.0前後の地震が発生していたと推定される。釜山、慶州、?徳を結ぶ全長200kmの梁山断層帯周辺では、最大で6.0,6.5の地震が発生する可能性があると判断される。高麗時代と朝鮮時代の資料を見ると仏国寺や釈迦塔が崩壊し、地面に穴があいたという記録がある。
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韓国では1810年に清津で起こったM6.5の地震を最後に大きな地震が発生していない。しかし1643年に蔚山でM7.0の大きな地震が起こっています。(に11)
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韓国の過去の地震リストと地震発生地図 図表略 779.4慶尚道 慶州 M6.5、1943/7/24慶尚道蔚山でM7.0、7.3(に12)
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古都慶州に影響を及ぼす断層であるため、関係があるかもしれない歴史地震は比較的多く記録されている。(に15)
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歴史上の文献には「慶州地震で100人余りが死んだ」(799)という記述があり、大地震が起こったと見られる資料が残っている。(3)
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韓国で地震発生の可能性が最も高い地域としては、キカ嶺、玉川、梁山の各断層付近が挙げられている。(に9)
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さらに息詰まる話がある。先月23日に開かれた韓国地質研究院が主催する「韓半島の地震と原子力安全」という主題のフォーラムで「韓半島の歴史地震の記録や地質構造などから推測すると規模6.5以上の地震が起こる可能性あり」との指摘があった。我が国でも最も地震の発生可能性が高い地域のひとつとして梁山断層が指摘された。(は01)
・
実際に高麗時代と朝鮮時代の記録に「慶州と蔚山で仏国寺と釈迦塔が倒れ地面に穴があいた」という言及があり、慶州の東側地域の地質調査では活性断層の痕跡が数多く発見されている。(は01)
・ 規模4.3という最近なかったような大きな地震が先月26日未明、梁山断層帯で発生し、異常な兆候が現れ始めた。気象庁はこの地震の震央を、およそ230㎞もはずれた東海(日本海)沖と発表したが二度もそれを翻し、去る7月2日、慶州の近くで起きた地震であると発表した。(は9)
・ 翌日、ハンギョレ紙は梁山断層帯の周辺で一週間に一度ずつ、小さな地震が発生しているという韓国資源研究所の報告書を入手し公開した。韓国電力の依頼で95年から梁山断層帯で精密な地震観測を行なってきた資源研究所は、ここ一年間で梁山断層帯の影響圏である慶尚盆地において人が感じる規模3以上が12回、規模2〜3が31回等、計55回の地震を観測した。(は9)
・ 結局、慶尚盆地で発生した規模2以上の地震は43回であるが、これはここ一年間に気象庁が我が国全域で観測した39回の地震(概略規模の2以上)よりも多いものだった。後で明かされた事実だが、このように奇妙な結果が出たのは気象庁の観測装置が滅茶苦茶なうえに、これまで地震の規模を小さく発表したからであった。(は9)
・ 梁山断層の活動性を巡る論争は、去る83年、ソウル大学のイギファ教授が梁山断層で小さな地震が頻繁に発生すると主張してから始まった。しかし、当時の動力資源研究所(現在の資源研究所)は、それは発破作業による地震であるとして無視してしまった。ところが今回、地震が頻発する事実が明らかになったのだ。(は9)
・ 最近の地質学会の研究は、梁山断層と蔚山断層の間に位置する蔚山―慶州―チャンギゴの三角地帯に集中している。この三角地帯では、「地質学的に現代である新生代第四紀(250万年前〜現在)に大地震が発生し、今も小規模な地震が頻発しているという証拠が相次いで出ている。(は9)
・ 現在ここで発生する地震は、規模が大きくはない。しかし、韓国電力の依頼で95年から3年間、梁山断層の活性度を調査している資源研究所の地質学者たちは、短期間連続して起きた地震に神経をとがらせている。(は9)
・ 実際に慶州市のヤンナム面のクウプ、ソクチョン、ヒョドン里の一帯では、昨年1月25日から10日間だけでも規模1.8〜2.7の地震が5回起こった。先月26日に月城原子力発電所を非常状態にした規模4.3の地震もこの辺で発生した。(は9)
・
梁山断層が本格的に地震学者たちの注目を受けるようになったのは97年6月26日早朝、嶺南地域を震撼させた地震だ。慶州の南東側9km地点で発生したこの地震(規模4.3)は、震央地が月城原子力発電所に非常に隣接した場所であり、長さが約200kmに及ぶ梁山断層圏の中にあった。また、過去2000年間の歴史地震記録の中で大地震がなんと8回も発生した場所だということも学者たちの関心を引いた。(は10)
14.対馬海峡の地質構造
・
これらの断層群に平行な対馬―五島構造線は、規模と性状から見て慶尚盆地の断層群と成因的に一連のものと考えられる。このようにみると、慶尚盆地南東部から対馬西岸―五島列島西方にかけての一帯は、梁山断層を西端とし、対馬―五島構造線を東端とする幅60〜70kmの大断層発達帯と認識される。この断層発達帯が西日本と韓国の第三系の層序と地質構造を分ける境界とみなされる。(に13)
・
梁山断層と対馬―五島構造線の形成時期は、中新世後期とされているが、それより以前すでに大構造線として存在し、古第三紀から新第三紀堆積盆地周辺部を規制していた可能性が高い。これは梁山断層以西の慶尚盆地には第三系が分布しないこと梁山断層と同系統のNNE―SSW系断層群が、韓国東海岸沖の第三紀の地溝形成に関係していること、対州層群の堆積場の推定などに基づく梁山断層及び対馬―五島構造線が中新世後期に活動したのは、既存の構造線の再活動と解釈される。白亜紀末から古第三紀初頭の変動に時期にこれらの構造線が形成されたと推定される。梁山断層系の主活動時期についても星野(1981)もほぼ同じようなことを推定している。以上の推定が妥当か否かは対馬―韓半島間及び韓半島東沖合の海底調査をさらに詳しく行うことによってかなり明確にされるであろう。(に13)
・
日本海の生成・日本列島の分離・南下とあわせて論じられることが多い。(に15)
・
嶺南の干拓地や埋立地の危険性。一方、ユン教授は梁山断層の活性化論戦とは異なる意見を提示する。彼は梁山断層帯よりも注目すべき断層が東海岸に沿って海側から形成されている仮称
「東海岸断層」(九龍浦 - 蔚山に至る断層で、通常の海の下に形成されている断層は名前がない)と主張する。(は10)
・
「東海岸断層は鮮新世第四紀以降(75万年前以降)に動いた断層で、現在も動いている断層である。実際には梁山断層帯よりも、この断層が陸側に大きな地震を誘発することができる。また、梁山断層帯が活性断層かどうかは海側の東海岸断層が動けば地質が弱い梁山断層帯で地震が起こる可能性は非常に高い
(は10)。
15.梁山断層の成因
・
キカ嶺、玉川、梁山の各断層。これらの断層帯は2億4000万年―1億9000万年前に幾つかの大地の塊が固着し、現在の韓半島が形成された際の連結部分だ。(に9)
・
国内の地震学会で70年代から口伝いで語り継がれてきた梁山断層の数十Km移動説は、去る90年の慶北大学のチャン・ギホン教授により証明された。氏は慶州付近の直径30Kmの堆積岩ドーム構造の半分が切り取られた事実に興味を持ち残り半分を探していた。ついに氏は残り半分を温陽、蔚山付近で探し出した。梁山断層東側の地塊を断層線に沿って35Kmずらして見ると、2つのドーム構造はあたかも半分に割れたリンゴのようにピッタリと合わさった。その後も梁山断層一帯では少なくとも5回の地殻運動が起こり変形し、樹木が枝を張るように蔚山断層、トンレ断層、モリャン断層、密陽断層、チャイン断層、イプシル断層などを数多く造り出した。これら全てが合わさって梁山断層帯になった。この断層帯では断層の間に地下深くのマグマが上って来てトンレ、ペガムなどの温泉が発達している。(は2)
・
梁山断層帯ではあたかも大地震のあとの余震のように近年まで断層運動が続いていた。今は安定しているように見える。しかしながら梁山断層を境として海岸側の地塊は粉々になり数多くの断層が形成された。チャン・ギホン教授の説明だ。氏は「梁山断層が出来たあと日本海が沈むにつれて蔚山―浦項間の地塊は海岸線に沿って再度断層活動が起こり地質学的に非常に脆弱な地帯」と強調する。(は2)
・
4千万年前にマントルが動いて生成した。釜山〜慶州高速道路に沿って連なる活性断層であり大きな危険を招来。(は8)
・
断層は地殻変動によって地殻の間に生じた境界を境に両側の地層が動いてずれたものをいう。釜山と慶尚南道一帯では、いわゆる「梁山断層」を中心に東莱断層、密陽断層など互いに平行した幾つかの断層が分布している。その跡は人工衛星写真でも明らかに観察できるが、梁山断層の裂け目は洛東江と釜山と慶州間の高速道路に沿って繋がっており、東莱断層と密陽断層も長い谷を成している。梁山断層と日本海が形成されたのは同じ地質現象によるもので、最初に窪んだ深い切れ目は日本海になり、後で生じた切れ目は河川や深い谷になったのだ。(は8)
・
1億年以上の地質時代の間、日本はアジア大陸の東端にくっついていた土地だった。日本が韓国と離れたことは、両国の歴史と同じくらい長く複雑な理由を持っている。4千万年前、二つの大地の塊は地下深くのマントルの動きによって離れ始め今日に今日に至っている。(は8)
・
韓国と日本列島が最初に別れて割れた場所には小さな川や湖ができて、長い地質時間の経過で、その隙間が広く深くなって、日本海が造られたのだ。日本がユーラシア大陸から離れたのは、米国西部のサンアンドレア(San Andrea)断層の割れ目に海水が入り、カリフォルニア湾が形成されたのと同じ地質学的現象である。地層は、現在、我々が見るように強固な基盤の上でいつも安定したものではなく、地質時代と歴史時代のなかで断層で別れた切れ目に沿って動いている。我が国の地震発生は遠くヒマラヤからインドとユーラシアプレートがお互いに衝突してできた巨大な力がプレートの内部に伝わるとき、弱い断層面に沿って起こるものである。(は8)
16.梁山断層と原子力発電所
・
釜山。ウルサンの市民団体「梁山断層、古里原発団地化の再検討」を要求。(に2)
・
古里は梁山断層地域で地盤の安定性に問題がある。現在8基の原発があり、2023年には計12基の原発が古里で稼働する(に2)
・
韓国電力は、日本の東日本大地震をきっかけに、新たに建造する原発の耐震設計基準をM6.5から7.0へと上方修正することを決めた。新たに建造される原発は、2014年までに完工する新古里2号機、新月城1、2号機、新古里3、4号機と、2017年に完工する新蔚珍1・2号機の計7機が予定されている。(に9)
・
最近、原発および核廃棄物貯蔵施設との関連で話題になっている。(に15)
・
活断層としての検討例はほとんどなく原子力発電所の建設においてすら活断層を一切考慮していない。(に15)
・
これまで33年間の韓半島の地震記録を見る限り、原発が安全だと断言することはできない。(に8)
・
韓国政府の原子力関係者は1978年に地震の計器観測を開始して以来、マグニチュード5.2を超える地震はなく、現在の原発の耐震設計で十分だという立場だ(に8)
・
慶尚盆地南東部に発達するNNE―SSW系統の断層群は、韓国東岸沖の大陸棚でN―S系統の断層群につながり、一方、南に伸びて対馬海峡のNNE―SSW系統断層群に連続するようにみえる。(に13)
・
寿命を過ぎた原子力発電所が近くで稼働しており、慶州、蔚山、梁山を結ぶ断層帯がいつ大規模地震を引き起こすかわからないのが梁山だ。ところで我々が一体どれほど災難に備えているのか、その深刻さを知らなければならない。(は01)
・
原子力発電所は、活性断層がある場合にも建設が可能です。(は3)
・
活性断層の長さは、発電所敷地からの距離など断層が原子力発電所に与える影響を評価して耐震設計に反映されます。(は3)
・
内容出処:地震に揺るぎない安全な我が原発(韓国水力原子力株式会社)2008/9/18(は3)
・
万一、原子力発電所があって地震が起こると大変である。そこで原子力発電所を設計するとき周辺の活性断層の有無、活性断層の大きさ、活性断層までの距離などを調査し耐震設計をします。(は3)
・
韓半島の南東部は原子力発電所、放射能廃棄物処分場と重要な産業施設が位置する地域として地震、地質学的安全性に対する研究が活発に進められている。特に1990年代に入り小規模の第四紀断層などが梁山断層と蔚山断層の周辺部で数多く確認されており、2つの断層の特性を明らかにすることが相当重要な課題中のひとつであることは明らかだ。(は5)
・
釜山とその周辺地域は、古里と月城原子力発電所をはじめ、国宝級文化財が多い慶州、国内最大の工業地帯である蔚山·温山·浦項工業団地が位置しており、活性断層かどうかは非常に重要な問題であり、我々がさらに大地に関心を持つべき理由でもある。
・ これまで、活性断層の主張にあまり耳を傾けてこなかった政府は7日、首相主催で関係長官会議を開き、古里、月城原子力発電所の地震安全性を再確認するための総合安全点検チームを構成することなどの対策作りに苦心している。(は9)
・
韓国電力側は議論されている梁山断層帯(梁山断層+蔚山断層)の活性断層問題について、韓国資源研究所に調査を依頼した結果、原発の安全性に影響を及ぼさないという最終報告書が出ており是非を問う材料にはならないと主張した。(は10)
・
国策研究機関である韓国資源研究所が3年間調査した結果、報告書(98年6月)は、梁山断層は原子力法上で活性断層ではなく、蔚山断層の場合、活性断層という証拠はあるが、規模が小さく、原発の安全性に影響を与えるものではないと記録している。(は10)
17.梁山断層と防災
・ 震度7にも耐えるように設計された月城原発。原発だけでなく、嶺南圏の都市の建物、都市ガス産業施設などに強化された地震の安全基準適用が急務である。
(は9)
・ 梁山断層帯が活動すれば国家経済は麻痺する(は9)
・ 梁山断層と蔚山断層の間に位置する蔚山―慶州―チャンギゴの三角地帯の中には月城原子力発電所と文化財都市である慶州をはじめ、国内最大の工業地帯である蔚山、温山、浦項工業団地があり、もし、ここで大きな地震が起きたら国の経済が麻痺すると見られる。(は9)
・ 幸いにも、原子力発電所は震度7にも耐えられるように耐震設計になっているが、多くのタンクとパイプラインを介して有害化学物質や有毒ガスが貯蔵され輸送されている工業団地、そして都市ガス配管網がクモの巣のように敷かれている浦項、慶州、蔚山市内に大規模な地震が発生した場合の被害は途方もないものと見られる。(は9)
・ 問題は、同じ規模の地震が起きても、日本などの地震多発地帯よりも、地震があまり発生せず対処が全くなかった地域ではるかに大規模な地震被害が発生するという点である。24万人が死亡(80万人の死亡推定)し、20世紀最大の地震被害を記録した76年7月の中国唐山地震はその代表的な例だ。(は9)
・ 梁山断層帯の影響範囲でありながら、第2の人口密集地域である釜山、蔚山、浦項、慶州など嶺南圏の都市の建物、都市ガス、産業施設等については、他の地域よりも強化された特別な地震安全基準を適用し、数十年後に近づいているかもしれな。大地震に、今からでも備える必要があるというのが専門家らの指摘だ。(は9)
・
実際に韓国の地震学界で最も先鋭な関心事はまさに梁山帯が活性断層かどうかだ。これが活性断層なのかそうでないのかという問題は、この一帯に建てられた原発の安全性の問題を含め、慶尚圏一帯(地質学的には慶尚盆地)が地震帯かどうかということに直結する。この一帯は国宝級の文化財が多い慶州をはじめ、国内最大の工業地帯である釜山(プサン)·蔚山(ウルサン)·浦項(ポハン)工業団地が位置しており、もしここで大きな地震が起きると国の経済が麻痺するほどの深刻な打撃を与えることになる。
(は10)
・
「韓半島で地震に最も危険な地域が慶州から金海に至る梁山断層帯地域である。特にこの地域で干拓や埋立地に建てられた建物は、耐震施設をしっかりと備えなければならない。東海岸断層は、今も活動状態なので、いつ地震を起こすのかわからないからだ。(は10)
・ ユン教授の主張については、さらに多くの研究が進められるだろうが、少なくとも朝鮮半島の地はもはや安全地帯ではないことは明らかだ。今現在、朝鮮半島の地の底では明らかに何かが進行している。19世紀に我が国のある預言者は「これから東莱 - 蔚山の地がゆらゆら揺れるだろう」と予言したが、その言葉が果たして当たるのだろうか。(は10)
18.梁山断層付近でのトンネル施工例
・
釜山大学の地質学科のハムセヨウン教授は、「事故区間の吹付コンクリートに亀裂が発生したものと思う」とし、 「吹付コンクリートは工事中の土や石落ちることを防ぐために、一時的にセメントを塗っておいたことに過ぎない」と指摘した。セメントを厚く塗ってトンネルの壁を固定する覆工作業まで進んでこそトンネル工事が終わるという説明だ。(は11)
・
ハム教授は「吹付コンクリートだけ施して貫通式を開催したのは建物の骨組みだけ立てておいて家のお披露目でゲストを招待すること」と述べ、「常識では納得がいかない」と話した。工法の安定性の問題も提起された。亀裂が発見されたソウル基点394㎞区間の工事は、発破技法であるNATM(New Austrian Tunneling Method)工法で行われた。NATM工法は、作業の進行速度が速く、経済性に優れているのが長所であるが、発破の過程で地盤の変動を引き起こすこともある。釜山大学の地質学のソンムン教授は、「クムジョントンネル区間のように断層帯と軟弱地盤が集中した地域でNATM工法を誤って使用すると深刻な事故が起こるかもしれない"と話した。ソン教授は、「NATM工法は、地盤自体が自ら保持力がある想定して吹付コンクリートとロックボルトで地盤を強化した後で工事を進めるが、断層帯や軟弱地盤では地盤の支持力が著しく落ちる"と指摘した。彼は「工期を縮めるためにNATM工法を使ったものかどうか疑わしいだけでなく、発破が終わって吹付コンクリートを施したところで亀裂が発生した場合、地盤の支持力を間違って計測した可能性が高い」と付け加えた。これに対し施設公団側は、事故区間にNATM工法を使ったのは事実だが、安全に問題があると判断した区間では、掘削機械を使用するTBM(Tunnel Boring Machine)工法を使用したと述べた。(は11)
・
施設公団のオセヨン土木チーム長は「事故部位の安全度を計測し、安全に問題がないという判断を下して、残りの工事を進めたが、予め予想できなかった原因で亀裂が発生した」と説明した。施設公団側はまた「トンネルの両側から掘削して出逢えば貫通式を行うのが慣例」とし、「決して急いで貫通式を開催したわけではない」と釈明した。[連合ニュース] (は11)
19.蔚山断層
・ また、国内の地質学者と日本の東京大学の岡田教授は、地震多発地域に近い蔚山断層と蔚山断層の枝断層であるイプシル断層で新生代第四紀(250万年〜現在)の地層が大地震に切り取られた跡を最近見つけた。(は9)
・
これに対してキョン教授は、蔚山断層系の中央部であるマルバン里は「露頭(野外断層面)」の規模から見て、断層の長さが200mにならないと断定するのは行き過ぎていると反論する。直接現場調査をした結果、長さは短いものではなく、残りの部分はまだ見つかっていないだけだということ。(は10)
・
蔚山断層を見てみよう。蔚山から慶州まで約60kmの区間の蔚山断層の場合、韓国資源研究所側もマルバン里(月城原発からわずか12km離れたロケーション)では、28万年前と26万年前に2度断層運動をしており、活性断層であることを認めたが、その長さが200mにも満たないので原発の安全性には影響を与えないと結論付けた。(は10)
20.釜山―巨済連結道路事業でわかった該当海域の地質
・
韓日海底トンネル区間中で釜山一帯の地盤調査は具体的に遂行されたことはない。ただし、釜山‐巨済間連結道路建設による地盤調査を参考にして韓日海底トンネルの釜山区間の土質条件を間接的に究明することが出来る。釜山‐巨済間連結道路の事業者であるGK海上道路株式会社は、事業区間一帯を対象に1997年に予備調査を実施し、沈埋トンネル区間である巨済島ジャンモク(長木)面~加徳島区間について6ヶ所(B1, B2, H1, H2, H3, H4)のボーリング調査及び室内試験を行なった。2000年に沈埋トンネルの概念設計のための地盤調査は、(株)東亜地質で実施し、この地盤調査報告書には、ボーリング調査4ヶ所(T1, T2, T3, T4)とコーン貫入試験(CPT)10ヶ所(PC1~PC10)及びその他、室内試験結果が収録された。2003年に実施した地盤調査は、ボーリング調査33ヶ所と間隙水圧の測定が可能なコーン貫入試験20ヶ所が含まれている。海上ボーリングとコーン貫入試験は、semi-floating
bargeとjack up platformを使用し、ボーリング調査は、回転式掘進方式によりNX(Φ76mm)口径で掘進し、空崩壊のない基盤岩までケーシングを挿入した。試料採取、現場베인試験、標準貫入試験は各地層別にボーリング坑の中で実験を遂行し、水圧試験(Lugeon test)は、進入ランプと開削式トンネルが建設される位置を選択して岩盤で実施した。又、2004年には、沈埋トンネル区間の軟弱地盤の強度特性を明確に究明するために特別に製作された地盤調査船を利用して追加で3ヶ所のボーリング調査と海底面にコーン貫入試験装備を固定させ、波高の影響を受けない海底着地型コーン貫入試験装備(seabed cone penetration equipment)を使ったコーン貫入試験30ヶ所を遂行した。このような調査結果を土台として、韓日海底トンネルの釜山区間の土質条件は次のように推定出来る。該当地域の地質は、中生代白亜紀の慶尚系上部のユチョン層群と仏国寺貫入岩類から構成されていることが確認された。一方、加徳島一帯の海域地質の弾性波探査は、各々韓国海洋研究院(2002)、東亜大学 海洋探査工学研究室(2003)で実施したことがあり、2002年の探査結果では海底地形は、テジュク(大竹)島東側で最も深く、最大約32m位の粘土層が分布していることがわかった。堆積層は、上部層、中間層そして下部層の3層で構成され、中間層と下部層は、砂と砂利で構成されているとみられ、基盤岩の成分は、チュク(竹)島側の堆積岩類、スロ地域の花崗岩類、加徳島側の安山岩類であることが確認された。2003年の探査結果は、[図Ⅴ-23]のように海底地形は、およそ2002年の結果と類似した傾向を見せている。韓日海底トンネル区間の釜山‐巨済間連結道路一帯の地質構造は、地層の殆どが粘土層、砂・砂利層、基盤岩で構成されている。上部は、沖積層、下部は基盤岩から構成されている。参考にした調査報告書25)は次の通りである。
①
地層
弾性波探査と地盤調査結果を基に、地質縦断面図を沈埋トンネル区間について作成し工学的な観点から次のように4つの地層に分類した。
○
浅い砂と砂利
○
海成粘土
-殆どの地域:海成粘土
-その他の地域:中間 海成粘土(沈埋トンネル区間の同層と西側の端まで)
○
沖積層
○
基盤岩
② 海成粘土層
軟弱海成粘土層は、海岸線付近の基盤岩が露出している区間を除いて沈埋トンネル全区間の海底面下に存在する。沈埋トンネル区間の殆どの地域で海成粘土層の厚さは、20m以上の層から構成されている。そして、沖積世に堆積された海成粘土は、若干加圧密状態だが、海底面からの深さが増加することにより、加圧密比が減少する。
③沖積層
沖積層は、沈埋トンネル区間の海成粘土層の下にある。一般的に砂と砂利は沈埋トンネルの基礎から10m以上になる所がある。沖積層の地盤工学的特性は、海成粘土より良い。それ故、海成粘土の下部にあるので、砂と砂利の標高が非常に重要だ。しかし、砂層と砂利層の性質は、沈埋トンネルにおいてその影響がとても少ない。
④基盤岩
沈埋トンネル区間の中間部は、沖積層下部にあり、加徳島とテジュク(大竹)島の基盤岩は、上部層の厚さが薄いか無いことがわかる。(は13)
21.日韓トンネルの対馬・釜山間の地質
陸上1区間:釜山江西区~釜山近海と、海上1区間:釜山近海~対馬(対馬海峡西水道)について抜粋。
◇陸上 第1区間:頂上が標高600m位の山があり、険しく険峻な山脈を形成している。平地は海岸に比較的広く広がっている。
◇海上 第1区間 : 韓国釜山~対馬北部、距離約50㎞、最大水深230m
大韓海峡(対馬海峡西水道)の海底部は、第三紀層の対州層群が最も広く分布しており、韓国ではこの区間が中生代白亜紀の慶尚層群と呼ばれる地層になっていると判断しているが、明確ではない。一方、大韓海峡(対馬海峡西水道)には、先程述べたように対馬の西海岸から数㎞(5~6㎞)離れて、これと平行に断層が存在し、第三紀層が深く陥没し、それを埋める軟弱地盤が存在している。この陥没は北部で1,200m、南部で500m位であることが知られており、トンネル工事遂行上、重大な判断が要求される。また対馬海峡(西水道)の海域には岩礁があり、その周辺に火山岩が集中して分布しており、第三紀層が陥没し軟弱な地層がこれを埋めていることが問題点として指摘されている。
◇ 克服すべき地質条件
トンネルを掘削する場合、地盤内の地質学的性質は、施工の難易度に大きな影響を与える。地質学的特性を考慮し、地盤条件に適切な掘削方法、工期、工事費が決定される。韓日海底トンネルの区間中で決定的な影響を及ぼす区間は海上区間になるだろうし、克服すべき難題が多いと判断する。
韓国から大韓海峡(対馬海峡西水道)を経て、対馬西側に至るこの区間は、韓日海底トンネルの最も難しい区間と思われている。水深が160m以上の軟弱層で構成されたこの区間は、世界的にも施工経験が無く、この区間に対する掘削方法は、付随的な技術開発と研究が必要と判断される。
現在、地形側面では水深200m超える区間が存在することから見て断層が存在する可能性がある。トンネル掘削の場合、断層の存在は、施工上難しい障害物として扱われる。特に、海底トンネルの場合、断層と破砕帯に遭遇し、無限に供給される海水が坑内に流入し、その地点での施工が不可能になる。日本の青函トンネルは、この問題が最大の課題だったが、それを克服する過程で数多くの新しい技術が開発された。現在、研究対象においては活断層とみられるものは発見されてないが、対馬北西海岸海域10㎞位の近海に対馬と並行して落差1,000m級の基盤層の低い所がある。これは、普通、対馬トラフと呼ばれ、その原因に対しては、次回の調査、研究が必要であると思われる。(は13)
22.日韓トンネルの技術的可能性
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両国とも"世界最高の技術陣で問題ないというのが、日韓の技術陣の共通した意見である。特に、日本の海底トンネル建設技術は、1964年に青函海底トンネルを掘った時から確立されて世界最高水準を誇る。1986年の英仏海底トンネルの着工のときも日本側関係者が技術顧問として参加した。韓日海底トンネルは海底区間だけで150㎞に達し、最も深いところは水深が最大220mに達することを考えると、これまで開発された海底トンネルの掘削工法がすべて動員されるものと見られる。(は12)
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特に地盤が弱い釜山と巨済島一帯の海底では、陸上で構造物を作った後、海の下に沈める沈埋工法が使用されるものと見られる。現在の巨加大橋の一部の区間(デジュク島〜加徳島、3.7㎞)でも沈埋工法が使用されている。昨年8月、日本の唐津を直接調査した大宇建設の技術研究院シンヒョンヨン先任研究員は「超大型ドリルを使い、機械式で掘り進む工法をはじめ、発破工法、軟弱地盤で使用する沈埋トンネル工法などを地質と地盤に応じて、併用できる」とし、「技術的には国内の建設業者も施工可能で工期もいくらでも減らすことができる」と話した。(は12)
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日本の壱岐から対馬区間及び、対馬から韓国までの海底地層は、弾性波速度1,900m/sec位の未固結層があり、大韓海峡(対馬海峡西水道)の一部は、-1,000mまで達している。言い換えれば、対馬海峡の未固結層の厚さが、数百メートルに達していると調査され地下1,000mの掘削の為の施工性と地下に建設される駅舎等の永久構造物の維持と使い方等の問題点として取り上げられる。従って、韓日海底トンネルの予想区間について、より詳しい地質調査がまず先行して行われなければならない。特に、海峡区間の海底地層の物理的特性、性状に関する充分な調査を通して、より正確なトンネルの路線及び工事費算定等の手続きが進まなければならないだろう。(は13)
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梁山断層については不明な点が多い。今後の陸上・および海上部における調査が望まれる。ただし、海底地形からいって、対馬西沖断層の方がより問題であり、トンネル施工の成否の鍵となることにはかわりがない。(は15)
これら22項目に記した概要をまとめたPPTは次の通り
第Ⅳ編:梁山断層関連の図表・写真
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